療育・支援方針Therapy Policy
一言で「放課後等デイサービス(放デイ)」と言っても、事業所によって方針も違えば、利用児童さんの構成も異なりますし、様々な療育を取り入れている事業所さんもあり、「どんな放課後等デイサービスが良いのだろう?」と悩んだり目移りするお父さんお母さんもおられるかと思います。
ふぁぶふぁむの特徴

看護師がいる放デイ
重心児、医ケア児さんも安心して利用できるよう、看護職員(看護師、准看護師)を配置し、てんかん発作の見守りや発生時の処置、鼻腔吸引や経管栄養等の医療処置をする看護師を配置しております。
また、非医ケア児も含めた、利用児童全員の健康管理や外傷発生時の医療処置、感染症のまん延防止にも関わっていますので、衛生面や健康管理面で安心してご利用いただいております。

様々な児童が一緒に過ごします
療育手帳で言いますと、A1からB2までの様々な障がいを抱える児童が、一緒の場所で一緒の時間を過ごします。この多様性の時代に、いろんな考えを持ついろんな人と過ごす時間を持つことで、みなさんそれぞれ、自分流の社会性を少しずつ身につけていくことができます。
刺激があるけど安心して過ごせる
納豆集団!学校よりもユルいけど、家よりもガンバル場所

みんなでいろんな経験を積み重ねて、一緒に育ち、一緒に輝きたい。 イタイ経験、辛い経験、ほろ苦い経験、甘酸っぱい経験、うれしい経験、ちょっとイヤな経験 etc…ふぁぶふぁむでいろんな経験を安全にたくさん積み重ねていただくことができます。
特別支援学校(滋賀県の場合は県立の養護学校)では、似た障害をお持ちの児童が同じクラスメイトになることが多いですが、ふぁぶふぁむをはじめとする放課後等デイサービスでは、様々な障害をお持ちの児童が、同じ空間で過ごし、同じ活動をしています。
ふぁぶふぁむでは、学校とはまた異なった集団で同じ時間を過ごすことにより、「納豆集団」を形成することを目標としています。
「豆腐」は、豆が奇麗に擦りつぶされ、原形をとどめていません。味も美味しく品質も均一にしやすく、見た目も美しいです。しかし衝撃に脆く、すぐに壊れてしまいます。これを「豆腐集団」といいます。
「納豆」は、大きさが不揃いですが、それぞれの豆が原形をとどめたままの食べ物で、それぞれの豆がネバネバで絡み合っています。しかも、かき混ぜればかき混ぜるほどネバネバは増し、豆の集団のまとまりも増します。これを「納豆集団」と呼び、豆腐集団の対義語となります。
「豆腐集団」と「納豆集団」、どちらも良い面がありますが、ふぁぶふぁむでは「納豆集団」を目指した支援を行っております。お持ちの障害の程度や種類に関係なく、それぞれの個性を活かし、それぞれを認め合い、それぞれを尊重しあった関係づくりを大切にしています。
少しガンバル「集団活動」と、好きなことをいっぱいできる「個別活動」

様々なタイプの障害をお持ちの方に利用していただいておりますので、利用児童全員が同時に実施し、同じ結果を期待できる集団活動プログラムは、現在のところ残念ながらありません。また、身体介護をメインに求められる保護者さん、学校や家庭とは異なる環境での療育プログラムを求められる保護者さん等、教育・療育の方針もご家庭によって、大切にしたい事も様々ですので、全てのニーズを同時に完全に満たすことは、安全面からもサスティナブルな観点からも、正直難しいと考えております。ですので、ふぁぶふぁむではそれぞれの児童の「参加のカタチ」が異なることを前提とした集団活動での目標設定を行っています。
まずは好きなこと(個別活動)をたくさんしていただき、笑顔がたくさん生まれる、安心して過ごせる場所という認識を持っていただき、一緒に活動するスタッフや他の児童との「仲間意識」や「信頼関係」を築くことを大切にし、毎日毎回笑顔、なるべく帰宅できるような支援を行っております。
集団活動では、普段どうしてもバギーで過ごす時間が多くなる「重症心身障害児さん」や「医ケア児さん」にも、スタッフの補助で身体を動かすプログラムにもできるだけ参加していただけるようにしています。もちろん当日のメンタル面での調子や身体の調子を看護職員(看護師)と相談し、問題なさそうな時のみ参加していただき、調子が悪い日は無理に参加してもらわず、「そんな日もあるよね」ということでゆっくり過ごしてもらうこともあります。
ほろ苦い経験も安全に積んでいただけます

このように、ふぁぶふぁむでは学校とはまた異なる「刺激的な集団内」で過ごす事ができます。しかし、それとトレードオフになりますが、刺激的過ぎてハメを外してしまう等の理由で、時にはころんでケガをしたり、ともだちとおもちゃの取り合いになって傷つけあうことになったり、衝動的な行動が多くなることによりベッドや家具に足や手をぶつけてあざができたりすることもあります。
私たちが子どもの頃に経験したような、「ちょっと嫌な経験からの仲直り(自分の中で折り合いをつける)」や「友達と一緒に遊んだ証の擦り傷やあざ」をはじめとする「子どもの時期ならではの経験」も、すぐに適切なフォローができる環境で安全に積み重ねてもらうことができます。
※ 心や身体に傷ができることを肯定するわけではありません。仮にそのようなことが発生した場合でも、単独でそれらを経験したケースよりも、ふぁぶふぁむのスタッフにより適切なフォローができる、安全な環境であるという意味合いになります。また、完全に1対1での見守りを希望される方や、外遊び等での外傷を100%防ぎたい方のご要望にはお応えできない事を、重要事項説明書等で同意いただいた上でご利用いただいております。

